わかってほしい価値観
どうしてわかってくれないんだろう。
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愛する人に、こんなことを思ったことはありませんか?
答えを出す前に大切なことをお知らせします。
十中八九、相手も同じように思っています。
一般に、
価値観の違いを題材にした著書には、
他者を認めることから始めると書かれているものもあります。
それはとても聞き心地の良い言葉なのですが、実際出来ることなのでしょうか。
そもそも「価値観」とは何でしょう。
その人固有の「物事」に対する価値の度合い…
例えば、金銭感覚。
例えば、教育理念。
例えば、時間。
よく言われるのは、「常識」と云われること。
「価値観」とは、とてもあやふやなものなのに、民事裁判において、れっきとした離婚理由になるほど大事なことなのです。
分かりやすく言うと、感じかたの違いということです。
「時間」のように、万人に平等であるはずのものですら、人それぞれ感じかたは違います。30分を長いと思うか短いと思うか…。
まして、「常識」などというものは、時代で移り変わったり、その当時の多数派の好みだったり、中には強力な指導者の先導によるものだったりしますから、これほどいい加減なものはありません。
ほんの少し前まで、女性は慎ましく男性は勇ましく…なんてのが常識でした。
話を戻します。
価値観が違えば、あなたの常識は相手の常識にはなりません。
同じく相手の常識も、あなたの常識にはなりません。
もう気がつきましたか?
ただの好き嫌いです。
私は好きだけど相手が嫌いなもの、
逆もしかり。
好き嫌いならば相手に合わせることは、極めて難しいことでしょう。
純粋に嫌いなものを好きにはなれませんし、好きなものを嫌いにもなれません。
そんなことを強要した上に、
「どうして分かってくれないの!」
と、相手を責めたら、関係は壊れます。
結論を言います。
わかり合えないと思った時点で、全て終わりです。
わかり合えなくても、何かをあきらめることで一緒にいることは出来ます。
そんなふうにならないために
大切なことは
相手をわかろうと努力することです。
こちらの要求ばかり伝えるのではなく
何を伝えたいのか
話を聞こうとする姿勢
相手を見ようとする姿勢
それが大切なのです。
いつか必ずわかり合えます。
全く違った価値観があるのです。
同じように感じることは少ないでしょう。
だから、
まず相手が、どこでどのように感じるのか
それを知る努力から始めましょう。
お互いがこんなふうに考えられるのならば、別れることも少なくなるでしょう。
認めることは、肯定することとは少し違います。
ただ、分かってあげられたなら、相手が苦しいときに、救えることもあるのではないでしょうか。
最後に、好き嫌いを押し付けることは
ただのわがままだと私は思います。
自分の好きなことを、わかってほしいのか
自分の好きなことを、好きになって欲しいのか
それは、天と地ほどの違いがあるのだから。